携帯のバッテリー切れに備える適切なモバイルバッテリーの選び方



スマートフォンは、単に携帯電話としてだけではなく、インターネットや電子メールの閲覧、ICカードとしての利用など、さまざまな役割があります。そのため、ビジネスはもちろん、プライベートにおいても、スマートフォンのバッテリーが切れて使えなくなると一大事です。
通常であれば、日々欠かさずに充電しているかもしれませんが、つい忘れてしまうこともありますし、外出中にスマートフォンを使用しすぎて、気がついたらバッテリーの残りが少なくなっていたということもあるでしょう。そのようなとき、その場ですぐにスマートフォンを充電できるモバイルバッテリーがあれば便利です。では、モバイルバッテリーを買う際には、どのような点に注意すれば良いのでしょうか。

モバイルバッテリーとは?
モバイルバッテリーは、名前が示すとおり「携帯」できる「電源」となります。モバイルバッテリーの用途としてまず思い浮かぶのは、スマートフォンを充電するシーンかもしれません。ですが、モバイルバッテリーで充電できるのはスマートフォンだけではなく、タブレットや無線LANルーター、携帯ゲーム機など多岐にわたります。
そのため、充電の機会が少なくなる旅行や出張はもちろん、通勤・通学などの外出時に持ち歩く方もいます。バッテリー切れすることは、さほどないように思えますが、充電のし忘れやケーブルの接続ミス、ゲームなどで長時間使う場合の電力消費と、バッテリー切れに陥る要因は少なくありません。
また、スマートフォンへの依存度が低い方でも、地震や台風といった災害時の充電に役立ちますので、1台持っていると、いざというときに安心です。

ケース別・モバイルバッテリーの選び方
災害時の非常用電源としても有効なモバイルバッテリーは、一家に1台、または一人1台あっても良いでしょう。モバイルバッテリーは、コンビニでも販売されていますので、今では気軽に入手することが可能です。ですが、実際に使うことを考えれば、安易に購入するのではなく、自分に最適なモバイルバッテリーを購入したいものです。
では、実際にモバイルバッテリーを購入する際は、どのようなことに気をつければ良いのでしょうか。ここでは、モバイルバッテリーの選び方をケースごとにご紹介します。

長持ちさせたい場合:容量で選ぶ
バッテリー容量が大きければ何回でも充電できますし、場合によっては知人のスマートフォンも充電してあげることもできます。特に、災害時の非常用電源として使うのが一番の目的であれば、大容量のモバイルバッテリーを選ぶべきでしょう。
モバイルバッテリーの容量は「mAh(ミリアンペアアワー)」で、1時間に流せる電気の量を示しています。ですが、バッテリーや乾電池などの場合、容量を表す単位として使われます。
例えば、モバイルバッテリーの容量が5,000mAhで、スマートフォンの容量が2,500mAhであれば、2回スマートフォンを充電することができる計算になります。
ですから、所有しているスマートフォンのバッテリー容量と、1日に充電したい、またはするかもしれない回数分の充電に対応できるモバイルバッテリーを選ぶといいでしょう。

早く充電したい場合:急速充電対応できる機種を選ぶ
モバイルバッテリーの出力電力は「W(ワット)」で表記されており、この数字が大きいほど早く充電できます。ただし、本当に早く充電したいのであれば、「USB Power Delivery」「Quick Charge」といった「急速充電」の規格に対応した機種を選ぶといいでしょう。
特にUSB Power Deliveryは、スマートフォンだけでなくノートPCも充電できます。専用のケーブルなどが必要になりますが、使い勝手の良いおすすめの規格です。

毎日持ち歩く場合:サイズで選ぶ
常用するにせよ、非常時用にするにせよ、モバイルバッテリーを持ち歩く以上、サイズも重要な要素のひとつになります。基本的にモバイルバッテリーは小さく作られていますが、鞄が小さい場合には、その大きさや厚みから、ほかに入れたい物に影響が出ることもあるでしょう。
モバイルバッテリーは、基本的に大きさ=容量に比例しますので、単純に小さい物を選ぶのではなく、必要な容量で持ち歩きに不便のないサイズを選びましょう。

個々の目的を重視する:機能で選ぶ
人によって、モバイルバッテリーに求める機能は異なります。例えば、一度に複数のスマートフォンや機材を充電したい場合は、出力ポートの多い機種を選ぶ必要があります。
また、本格的に災害に備えるなら、ソーラーパネルで充電できるモバイルバッテリーが最適でしょう。ほかにも、ワイヤレスで充電できるモバイルバッテリーもありますので、必要な機能に応じて適切な商品を選びましょう。



Pixel 8シリーズがMWCの「ベストスマホ賞」を初めて受賞

グーグルの最新モデル、Pixel 8シリーズ。

同モデルが現在スペインで開催中のMWC 2024において2023年のPhone of the Year賞を受賞しました。

毎年モバイル・ワールド・コングレス(MWC)では、主催のGSMAが “グローバル・モバイル・アワード “を開催。

このイベントには、「ベスト・モバイル・テクノロジー・ブレイクスルー」、「ベスト・モバイル・ネットワーク・インフラ」など、モバイル業界のための一連の賞が含まれており、「デバイス」部門では、最も大きな賞のひとつが「ベスト・スマートフォン」に贈られる。

ベスト・スマートフォン賞は、2023年1月から2023年12月までの間に市場に投入されたスマートフォンを、世界有数の独立系アナリスト、ジャーナリスト、インフルエンサーが評価し、卓越したパフォーマンス、革新性、リーダーシップを組み合わせたもの。

今年は、iPhone 15 Proシリーズ、OnePlus Open、サムスンのGalaxy S23シリーズ、Galaxy Z Flip5、そしてPixel 8シリーズがノミネートされていました。

そして、イベントで発表された通り、Google Pixel 8シリーズがこのベストスマホ賞を受賞。

ちなみに昨年2023年はアップルのiPhone 14 Proが同賞を受賞、その前年にiPhone 13 Pro Maxが受賞、2021年にはGalaxy S21 Ultraが受賞しており、グーグル製スマホが同タイトルを獲得したのは今回が初めてです。

iPhone 15用に「USB-C接続タイプイヤホン」を選びたいのですが? – いまさら聞けないiPhoneのなぜ

スマートフォンのお供といえば「イヤホン」。最近はBluetooth/ワイヤレスタイプ、特に左右ユニットをつなぐケーブルすらない完全ワイヤレスイヤホンが人気です。しかし、そのトレンドを安直にiPhone 15にあてはめていいものか、迷うのも無理はありません。

ズバリ、iPhone 15で使うイヤホンは「ワイヤレスタイプ」と「USB-C接続タイプ」の二択です。前者の場合、従来のiPhoneと条件面に変わりはありませんが、後者はiPhone 15の外部インターフェイスがUSB-Cに変更されたため、一新されています。

USB-C接続タイプのイヤホンは、USBケーブル経由でオーディオ信号と電力を伝送します。USB-C端子やイヤホンユニットに内蔵されているIC(DACチップ)でデジタルのオーディオ信号をアナログに変換、アンプ回路で増幅し振動板に伝えることで耳に聴こえる音となります。

このとき製品選びの参考となるのが「サンプリング周波数」です。音楽CDの水準(44.1kHz)がサポートされているのは当然として、96kHzや192kHzといったハイレゾ(高解像度オーディオ)に対応しているかどうかに、オーディオ機器としての性能が現れます。

なお、USB-C接続タイプのイヤホンはUSBオーディオ機器の一種で、ほぼ確実に「USB Audio Class」という標準規格に対応しています。同規格はiPhone/iOSのほかAndroid、WindowsやMacにもサポートされているため、iPhone 15対応と謳われていない製品でも基本的には動作します。

あとは、音質評価はどうか、デザインや色はどうか、アクティブノイズキャンセリング対応かどうか、といった基準で選べばOKです。取り回しに優れるワイヤレスイヤホンもいいですが、音途切れがなくUSB-Cポートに挿せば確実に使えるUSB-C接続タイプのイヤホンも使いやすいですよ。

iPhone 15に”モバじゅう”を接続したら電力が低下しました!? – いまさら聞けないiPhoneのなぜ

iPhoneにケーブルを挿すということは、バックアップなどデータの送受信か、内蔵バッテリーの充電が目的….という発想は過去のものとなりました。最新のiPhone 15シリーズでは、外部インターフェイスがLightningからUSB-Cに変更されただけでなく、iPhoneから電力を供給(給電)することが可能になっています。

iPhone 15シリーズにおける電力の融通は、USB-Cケーブルで接続された2つのデバイスの両方が受電/給電可能な場合(Dual Role Powerデバイス)、ケーブルを接続するタイミングで役割が決定されます。あるタイミングで受電状態のデバイスが接続されれば給電側に、給電状態のデバイスが接続されれば充電側になる、というUSB PDの仕様に従います。

ただし、Dual Role Powerデバイスが受電・給電どちらの状態をとるかは、30 – 70%の範囲で設計の裁量が委ねられています。受電・給電の関係を入れ替える機能(ロールスワップ)も定義されているため、一部のAndroid端末では受電・給電の設定を任意に切り替えることが可能です。

iPhone 15にUSB-Cケーブルで機器を接続したら電力が低下したということは、iPhone 15が給電側に回ったと考えられます。USB-Cを採用した機器には、ACアダプタのように給電専用もあれば、USBメモリのように受電専用もありますから、iPhone 15がモバイルバッテリーと同じ役割になってしまう可能性はじゅうぶんあります。

実際、iPhone 15とUSB-Cケーブルで接続すると受電側に回ることがあるモバイルバッテリーの存在も報告されています。Dual Role PowerデバイスとiPhone 15を接続するときには、バッテリー残量を増やすつもりがかえって減らしてしまったということがないよう、接続直後に受電・給電の状態を確認しましょう。

グーグル、Pixel 6 Proの「異常発熱」でリコールと返金を求める集団訴訟で提訴される

グーグル、Pixel 6 Proのリコールと返金を求める集団訴訟で提訴される¥

米国でGoogleに対するPixel 6 Proのリコールを求める集団訴訟が起きたようです。

カルフォルニア在住のジェニファー・ハイアットを代表とする集団訴訟で、彼女は「Pixel 6 Proを何度か好感して使ったものの、いずれの個体でも過熱の欠陥があった」と主張。

また、Pixel 6 Proは熱すぎて持てなくなるほどの過熱を引き起こす欠陥が含まれているにもかかわらず、グーグルは同機種がオーバーヒートしやすいとされることを消費者に警告せず、あたかも何も問題がないかのように宣伝し続けたとも。

そのため、この訴訟で原告は、グーグルは過失と意図的な不当表示、カリフォルニア州の消費者法的救済法、虚偽広告法、不正競争防止法、ソング・ベバリー消費者保証法に違反しており、Googleに対して同モデルのリコールと購入者に対する返金を求めています。

確かにPixel 6シリーズは発売当初からGoogle初の自社製チップ、Tensor G1が原因とされるいくつかの問題が報告されており、発熱を伴うバッテリーの異常消費なども不満点としてよく見かけました。

ただ、手にもてないほどの発熱という報告はほとんどなかったような気もします。

一方、この原告はPixel 6の充電器についても別の訴訟を起こしているようなので、ちょっと言いがかりっぽいような気もしますが、どうなんでしょうか。

Androidスマホの動作が重い そんなメモリ不足を解消する方法

人間が作業する際の「机の広さ」に例えられるスマートフォンの「メインメモリ」(RAM)。スマートフォンの動作が重いと感じたら、このメインメモリに余裕を持たせることが大事。その方法を確認してみよう。

 なお本稿はAndroid 13を搭載した「Google Pixel 7 Pro」と「Xperia 10 IV」を使用して検証している。端末やOSによって利用できない機能がある他、操作方法も異なる場合がある。

アプリを終了したり、再起動する
 まず試したいのは「アプリの終了」「端末の再起動」の2つだ。「設定」→「バッテリー」→「バッテリー使用量」からバッテリーを多く使用しているアプリを探す。不要であればアンインストールしたり、アプリ個別の設定から「強制停止」を選択してアプリがバックグラウンドで動くのを止める。

 「設定」→「アプリ」→「アプリをすべて表示」から任意のアプリを選び、「ストレージとキャッシュ」→「キャッシュを削除」からキャッシュを削除するのも有効だ。

 使用したことのあるアプリを終了する場合は、画面下部からゆっくりと上にスワイプしてタスク一覧を表示し、終了したいアプリの画面を上にスワイプして終了させる。

 再起動は電源キーの長押しで行う。ただしPixel 7 Proの場合、標準設定では電源キーと音量を上げるボタンを長押しすることで電源メニューが現れる。

メモリの使用状況を確認する
 Xperia 10 IVなど一部の端末では、「メモリ」や「開発者向けオプション」などの項目が存在する。これらからメインメモリ使用率の最適化やメインメモリを多く使用しているアプリを探すことができ、使わないアプリやバックグラウンドで動いて多くのメインメモリを占有しているアプリを停止させたりすることで、端末の動作を軽くできる。

「Android 15」のデベロッパープレビュー 1が登場

Googleは2月16日(現地時間)、次期モバイルOS「Android 15」の最初のデベロッパープレビュー版(デベロッパー プレビュー 1)を公開した。専用サイトからシステムイメージをダウンロードし、インストールできる。対応する端末は、Pixel 6/6 Pro/6a、Pixel 7/7 Pro/7a、Pixel Fold、Pixel Tablet、Pixel 8/8 Pro。Pixel 5以前のモデルは対象外になった。

 デベロッパープレビューは上記のPixelシリーズを持っていれば誰でもインストールできるが、あくまでも開発者のためのプレビューだ。先行ユーザー向けのβ版は4月ごろに公開される見込み。正式版は例年秋ごろにリリースされてきた。

 Googleは、「Android 15では、生産性の向上に役立つプラットフォームを構築するための取り組みを継続すると同時に、最も多様なデバイスのラインアップ上で優れたメディアエクスペリエンスを生み出し、バッテリーへの影響を最小限に抑え、スムーズなアプリのパフォーマンスを最大化し、ユーザーのプライバシーとセキュリティを保護するための新機能を提供」するとしている。

 一般ユーザーにも関係する新機能をピックアップすると;

端末の画面全体ではなく、アプリウィンドウのみなどを共有あるいは録画可能になる
「ヘルスコネクト」で、フィットネスや栄養などに関する新たなデータタイプをサポート
作曲アプリが仮想MIDI 2.0としてシンセサイザーアプリを制御できるようになる

 例年通りであれば、Android 15の正式版リリースのころには、次期Pixelシリーズも発表されるだろう。

スマホのバッテリー劣化の指標「充電サイクル500回」って結局どういうこと?

バッテリーが劣化するから、スマホの利用限度は2年程度」――こんな話を聞いたことはありませんか。これは、スマホの「充電サイクル」と「500回」という2つのワードが組み合わさって生まれた“通説”です。

 充電サイクルや使用回数、充電回数が500回であるということは、多くのモバイルバッテリー(スマホ内蔵バッテリー同様リチウムイオン電池を使用)の商品紹介サイトで説明されています。また、iPhoneを製造するAppleも公式サイトで「500回」という1つの指標を掲載しています。

 それでは、この「充電サイクル」とは何をカウントしているサイクルなのでしょうか。500回を超えてもバッテリーが劣化しないような使い方はあるのでしょうか。

電源に挿すことでカウントされない回数
 「充電サイクル」「充電回数」と聞いて、すぐに思い浮かべるのが、「充電した回数」つまり、電源に接続した回数です。例えば、以下のような考え方です。

スマホのバッテリー残量が50%程度になってしまったので、電源に接続した→1回
コンビニに出掛けるため、いったん電源から外し、帰宅してまた電源に接続した→1回
ゲームしやすいように電源から外し、イベントが終わったのでまた接続した→1回
 このような数え方をしていては、あっという間に上限の500に到達します。これでは、「今、つなげたばかりなんだから、抜かないでよ」と言いたくなってしまうのもやむを得ません。

 しかし、先ほどのAppleのサイトをもう一度よく読んでみると「フル充電サイクル」という表現を使っているのが分かります。なお、AppleがiPhoneバッテリーについて説明した別のページでは、「充電サイクル」という言葉で説明しているため、両者は同じだと考えられます。

 このフル充電サイクルまたは充電サイクルとは、合計で100%になる充電を行った回数または合計で100%放電させた回数のこと。

 例えば、1日目にiPhoneのバッテリーを65%消費し、その夜に充電を行って100%まで回復させました(65%を充電した)。2日目には35%しか使わず、その夜にまた100%まで充電させました(35%を充電した)。電源に接続した回数が2回ですし、100%まで充電した回数も2回ですが、充電(または放電した)した量の“合計”が100%になった、この2日間で1サイクルとしてカウントされたというわけです。

 なお、Appleでは、この充電サイクルを500回繰り返したとしてもiPhoneバッテリーの「本来の蓄電容量の最大80%を維持するよう設計」しているとしています。これを下回るほど劣化しているのであれば買い替えを検討、もしくはバッテリー交換をした方がいいよいようです。

 というのも、内蔵バッテリーの劣化が著しいと、必要とする電力を供給しない可能性が生じ、その結果、部品保護のためiPhoneが強制的にシャットダウンし得るからです。使いたいときに使えないのであれば、元も子もありません。

スマホ内蔵のバッテリーを長持ちさせるためにできること
 スマホに搭載されているバッテリーも、モバイルバッテリーも、リチウムイオン電池を採用しているので、取り扱い方法や注意点にも共通点があります。

 例えば、モバイルバッテリーの多くは、本体を充電しながら給電しない(パススルー充電をしない)ように注意喚起されています。同じように、スマホも使いながらの充電は、バッテリーの劣化を早めてしまいます。「バッテリー残量が100%になっていないと!」と、つい考えてしまう筆者もやりがちなのですが、電源に接続した状態でスマホを利用するのは避けたいところです。使うときは使う、充電するときは充電する、とメリハリをつけた使いかたをしましょう。

 また、完全に放電、つまり0%になるまで使ってしまうと、これもまた劣化の原因となります。20%、あるいは機器によっては使用中に警告の出る15%まで残量が減ったところで、電源に接続するようにしましょう。

 さらに、ながら充電をしないことに似ていますが、常に100%になるまで充電するのではなく、80%程度になったところで電源から外すことも推奨されています。直射日光にさらされる場所、高温下や低温下に置くこともバッテリーの劣化を早める原因となってしまいます。

バッテリー劣化を抑える各社の取り組み
 私たちにできることがあるとはいえ、メーカー側もユーザーに任せっきりというわけではありません。

 例えば、先ほどから引き合いに出しているiPhoneでは、バッテリー容量の80%までを高速充電し、そこから100%まではバッテリーへの電流を弱めることでバッテリーへの負荷を軽減する工夫をしています。そのため、フル充電サイクル500回を経ても、本来のバッテリー容量の80%を維持することができています。

 Androidスマホとしてシェアの高いシャープ製「AQUOS」シリーズやソニー製「Xperia」シリーズではどうでしょうか。

 AQUOSには「インテリジェントチャージ」機能が搭載されおり、ながら充電をしていてもバッテリーの劣化を抑えられるとしています。また、そもそも大容量のバッテリーを搭載しており、電池持ちがいいため充電回数が少なくて済むという側面もあります。実際、筆者もAQUOS sense 5Gを持っていますが、ほとんど使っていないため、1週間に1度という頻度でも十分にバッテリー残量に余裕のある状態です。

 Xperiaには「いたわり充電」機能があり、電源に長時間接続しているパターンを学習していたわり充電の時間を自動的に設定。設定された時間内は充電量を90%に抑えることで、バッテリーへの負荷を抑えています。時間は、仕事中、就寝中など手動設定もOK。その他、「常時」を選べば80~90%に制限できます。

 かんたんスマホ、あんしんスマホ、DIGNOシリーズなどを手掛ける京セラでは、バッテリーの寿命を伸ばすための「バッテリーケアモード」を用意。これをONにしておけば、85%で充電が止まるようになります。

 いずれにせよ、バッテリーは経年劣化するものであり、そのうち寿命を迎える部品の1つ。できるだけいたわりながら使うことで、スマホそのものを長く使えるようにしたいものです。

なぜ? バッテリーを交換できるスマートフォンが減った2つの理由

スマートフォンを長く使うにあたって、多くの方が気にする点の1つがバッテリーの劣化だ。かつての携帯電話では多くの機種でバッテリー交換ができたが、現在ではほとんどが交換できなくなった理由について考察していていきたい。

 バッテリー交換できない背景には大きく分けて「スマートフォンの本体設計」と「非純正バッテリー使用による事故防止」が挙げられる。

スマホの高機能化が進むにつれ求められた「バッテリーの大容量化」
 スマートフォンのバッテリーにはリチウムポリマーが使用されている。リチウムイオンバッテリーの電解質をポリマーと呼ばれる半固体状態にすることで、より柔軟な形状のバッテリーを製造できるようになった。限られた本体スペース内のギリギリまでバッテリーを大きく作れることから、より大容量のものを搭載できるようになった。

 スマートフォンではバッテリーの容積は本体の大部分を占める。バッテリーを小型、薄型化できれば本体もより薄く軽量にできる。加えて大容量化できれば、さらに高性能な機能を追加することもできる。

 一方、取り外し可能なバッテリーパックと呼ばれるものは、周りにプラスチックのカバーなどを取り付けている。前述の通り、近年のバッテリーは半固体電池ともいえるもので、このようなものは片手で簡単に曲げて変形してしまうくらい強度が貧弱なのだ。

 もちろん端子部がむき出しであればショートする可能性もあり、過度な衝撃が加われば破損、発火する恐れがある。これらの事故を防ぐためにもカバーなどで覆われているのだ。

 かつての携帯電話でバッテリーパックが主流だった理由の1つに、バッテリーの大容量化を必要としなかった背景がある。フィーチャーフォンのころはバッテリーが長時間持つ機種も多く、今ほどの高負荷な処理を必要とするアプリも少なかった。数日の旅行でも予備電池を持ち歩けば何とかなる時代だった。加えて、複数の機種でバッテリーパックを共通化してコストを抑えるメーカー側の動きもあり、バッテリー容量自体も据え置かれた。

 ただ、スマートフォン主流の時代ではそうも言ってはいられなくなった。高機能化が進むと共に消費電力も大きくなり、結果として大容量のバッテリーが求められるようになった。加えてiPhoneをはじめとした薄型化のトレンド、多くの機種ごとにバッテリーパックを設計製造することが非効率なこともあって、同じ容積比で容量を稼げる内蔵式のバッテリーに置き換わっていった。

 また、GalaxyはバッテリーパックにFeliCaアンテナを内蔵していたため、海外から取り寄せた純正品や互換バッテリーではおサイフケータイが利用できなくなるといった問題もあった。

 端末の高性能化や本体の薄型化はユーザーが求めたものであり、スマートフォンでバッテリーが交換できない内蔵式になるのは自然な流れといえる。

 バッテリーパックは、同じ容積でもカバー分だけバッテリーが小さくなるため、容量では不利になってしまう。加えて、取り外しのできる機構を取り付けたり、裏蓋を外せたりするようにすると、金属やガラスパネルを使いにくいというデザインや機能面での制約もある。

 さらに、近年のスマートフォンでは世界的に見ても防水・防塵(じん)機能がトレンドとなっている。ハイエンド機種では必然的に機密性が求められるようになっているため、電源部に水分が付着する可能性は極力排除したい。

 近年では無接点充電に対応させるためのコイル配置などの理由も挙げられる。これらを両立したままバッテリー交換に対応させるのは難易度が高くなる。

Xiaomi 13T ProでKDDIのB18/B26がつかめない不具合 IIJの堂前氏が端末のアップデートを呼びかけ

ンターネットイニシアティブ(IIJ)は2月2日から、「Xiaomi 13T Pro」に対してアップデートを配信している。IIJで技術広報を担当する堂前清隆氏もX(旧Twitter)でアップデートを呼びかけている。

 Xiaomi 13T ProはXiaomiのハイエンドモデル。プロセッサにMediaTek製の「Dimensity 9200+」を採用し、メインメモリは12GB、ストレージは256GBを備える。バッテリーの容量は5000mAh(定格値)で、付属のACアダプターを利用すれば約19分で満充電状態にできるという。

 国内ではソフトバンクも取り扱っているが、IIJmio サプライサービスでも12月8日10時から販売している。IIJの堂前氏によると、Xiaomi 13T ProでIIJmioタイプA(KDDI設備の一部を利用するMVNOサービス)を利用する場合、KDDIが保有する周波数帯(B18/B26=800MHz)をつかめない不具合が見つかったという。

 そのため、堂前氏は「メーカーより新しいファームウェアが提供されている」とした上で、Xiaomi 13T ProでIIJmioタイプAを利用する人に対してアップデートを呼びかけている。

 IIJはWebでアップデートの詳細を公開している。アップデートにかかる時間はおよそ15分。ファイルサイズは約417MB。アップデート後のビルド番号は14.0.4.0 TMLJPXMとなる。アップデートの手順は次の通り。

1.「設定」→「デバイス情報」に「アップデート」が表示される。通知欄にプッシュ通知も届く
2.「デバイス情報」→「アップデート」→「アップデートをダウンロード」をクリックするとダウンロードが始まる

3.ダウンロード、アップデート、同期終了後「今すぐ再起動」をタップする
4.再起動後、「設定」→「デバイス情報」→「MIUI バージョン」にてビルド番号(ソフトウェアバージョン)を確認する