iPhoneを「シニア向けスマホ」にできるってホント!? – いまさら聞けないiPhoneのなぜ

アプリアイコンが大きい、文字が読みやすい、などシニア向けにデザインされたスマートフォンが存在します。しかしそのような端末は必ずといっていいほどAndroid、おなじみのiPhoneではありません。

iOS 17で導入された「アシスティブアクセス」は、iPhoneの操作体系をさらにシンプルにした特別な操作モードです。アプリアイコンが大きく、しかも選択したアプリ/機能に絞り表示できるため、機械の操作が苦手なシニアでも扱えるほど操作を単純化できます。

Appleによれば、アシスティブアクセスは「認知障がいを持つユーザが、写真を撮ったり、親しい家族や友達と連絡を取り合ったりするなどの日常的なタスクを支援する機能」とのことですが、シニア向けスマホモードとしても活用することは可能です。電話とカメラを使えればじゅうぶんという人には、電話アプリとカメラアプリだけを有効にすればいいのです。

アシスティブアクセスを有効にするには、「設定」→「アクセシビリティ」→「アシスティブアクセス」の順に画面を開き、「アシスティブアクセスを設定」をタップします。すると、利用するApple IDを確認したあと、表示スタイル(行/グリッド)の選択、登録するアプリ/機能の選定を行い、最後にアシスティブアクセスの動作を止めるときのパスコードを入力します。

アシスティブアクセスが有効な間は、登録したアプリしか利用できません。コントロールセンターや通知センターは表示されなくなり、ロック画面も現在時刻だけのシンプルなものに変更されてしまいます。設定アプリを登録していなければ、Wi-FiやBluetoothのオン/オフといった設定変更もできなくなります。iPhoneらしい操作性や便利機能は失われてしまいますが、必要な機能だけを迷わず使えるようにするには好都合な機能といえそうです。

折りたたみスマホの価格破壊 14万円のHONOR「Magic Vs2」は“横折り世界最軽量”229g

折りたたみスマートフォンは各メーカーのフラグシップクラスの製品ということもあり、Googleの「Pixel Fold」が約25万円などかなり高価になっています。それでも中国ではXiaomiが1万元(約20万円)を切るモデルを出してから徐々に価格が下がり始めており、各メーカーの競争も激しさを増しています。

 そのような状況の中で、HONORは世界最薄の折りたたみ「Magic V2」やファッション製品を狙った「V Purse」など、折りたたみスマートフォンの投入にアグレッシブな動きを見せています。

 そのHONORが放つ「大衆向け折りたたみ」モデル、それが「Magic Vs2」です。

 Magic Vs2はプロセッサにSnapdragon 8+ Gen 1を搭載しており、2世代前とはいえ今でも十分な高性能です。ディスプレイは開くと7.92型、閉じると6.43型。十分な広さを持っています。驚くべきは価格で、中国では6999元(約14万円)です。同社のV Purseは5999元ともっと安いのですが、V Purseはプロセッサがミドルハイレンジ、外折り式7.71型ディスプレイ、バッテリーがやや弱いなど、Magic Vs2と比べると性能はかなり劣ります。Magic Vs2はハイエンドクラスの性能を持ちながら価格を抑えているのです。

 カメラは5000万画素と1200万画素の超広角、2000万画素の2.5倍望遠を搭載しており、十分な性能を誇ります。なお世界最薄のMagic V2は同じカメラ構成で超広角が5000万画素。両者十分互角に使えるカメラを搭載しているといえます。

 本体の厚さは閉じたときが10.7mm。これはMagic V2の9.9mmより厚いものの、Huaweiの薄型モデル「Mate X3」の11.1mmより薄いのです。しかも重量は229gで、Magic V2の231g、Mate X3の239gより軽量。Magic Vs2は実は世界最軽量の横折り型スマートフォンだったのです。

 開いたときの厚さもMagic Vs2が5.1mm、Magic V2が4.8mm、Mate X3が5.3mm。価格を抑えたにもかかわらず、かなりの薄型化を実現しているのです。

 高画質なカメラを薄いボディーで使うことができるので、写真や動画の撮影も軽快に行えます。大きなディスプレイはライブプレビューも見やすいですし、撮影した後も細かいところまでしっかりと確認できます。

 本体をL字に曲げて使えるフレックスモードにも対応します。実は最薄モデルのMagic V2はフレックスモードがほぼ使えず、ディスプレイを「開く」「90度」「閉じる」の位置でしか使えません。使い勝手を考えると、実はMagic Vs2の方が便利なのです。

 実はMagic Vs2のディスプレイサイズはMagic V2と同一です。しかし本体の大きさを比べると、Magic Vs2の方がやや大きくなっています。これはコストダウンを図ったためにベゼルサイズに余裕を持たせているのでしょう。とはいえ、重量は軽く、厚みも他社の折りたたみモデルより十分薄いMagic Vs2は、折りたたみスマートフォンの中で最もコスパの高いモデルといえます。

「Galaxy S24シリーズ」はGalaxy AIがウリ しかし気になることがある

Galaxy S24シリーズは、オンプレミス(ローカル)処理とクラウド(オンラインサーバ)を組み合わせた「Galaxy AI」が1つのウリとなっています。Galaxy S24シリーズのSoC(※1)に搭載されているNPU(AIプロセッサ/推論プロセッサ)をうまく生かしているのですが、それにクラウド処理を組み合わせることで一層便利に使えるという触れ込みです。

(※1)Galaxy S24 UltraはQualcommの「Snapdragon 8 Gen 3 for Galaxy」、Galaxy S24/S24+は国/地域によってSnapdragon 8 Gen 3 for Galaxyまたは自社設計の「Exynos 2400」を搭載

 ただし、全てのGalaxy AI機能を使うには「Samsungアカウント(旧Galaxyアカウント)」でのログインが必要です。また、製品情報の注釈をよく見るとGalaxy AIは「2025年末まで無料で提供される」とされています。素直に読み取ると、2026年以降は有料で提供される可能性があるということです(もちろん、無料で使い続けられる可能性もあります)。

 まだ日本での発売は未定ですが、順当に行けばGalaxy S24シリーズは春~夏商戦向けの新モデルとして登場することになると思われます。日本ではスマホの利用期間が長期化する傾向にある中で、「2025年以降も同じように使えるのか?」という不安がよぎるので、せめてどの機能が有料となる可能性があるのか示してほしいと思うのは自分だけなのでしょうか……?

Androidスマホの動作が重い そんなメモリ不足を解消する方法

人間が作業する際の「机の広さ」に例えられるスマートフォンの「メインメモリ」(RAM)。スマートフォンの動作が重いと感じたら、このメインメモリに余裕を持たせることが大事。その方法を確認してみよう。

 なお本稿はAndroid 13を搭載した「Google Pixel 7 Pro」と「Xperia 10 IV」を使用して検証している。端末やOSによって利用できない機能がある他、操作方法も異なる場合がある。

アプリを終了したり、再起動する
 まず試したいのは「アプリの終了」「端末の再起動」の2つだ。「設定」→「バッテリー」→「バッテリー使用量」からバッテリーを多く使用しているアプリを探す。不要であればアンインストールしたり、アプリ個別の設定から「強制停止」を選択してアプリがバックグラウンドで動くのを止める。

 「設定」→「アプリ」→「アプリをすべて表示」から任意のアプリを選び、「ストレージとキャッシュ」→「キャッシュを削除」からキャッシュを削除するのも有効だ。

 使用したことのあるアプリを終了する場合は、画面下部からゆっくりと上にスワイプしてタスク一覧を表示し、終了したいアプリの画面を上にスワイプして終了させる。

 再起動は電源キーの長押しで行う。ただしPixel 7 Proの場合、標準設定では電源キーと音量を上げるボタンを長押しすることで電源メニューが現れる。

メモリの使用状況を確認する
 Xperia 10 IV など一部の端末では、「メモリ」や「開発者向けオプション」などの項目が存在する。これらからメインメモリ使用率の最適化やメインメモリを多く使用しているアプリを探すことができ、使わないアプリやバックグラウンドで動いて多くのメインメモリを占有しているアプリを停止させたりすることで、端末の動作を軽くできる。

Androidのバッテリーを節約する5の方法

スマートフォンのスタミナは、設定によって変わる。設定項目が多く、柔軟度の高いAndroidでは、まず何をすればいいのかが見えにくいものだ。本稿では、バッテリー持ちを長引かせるために活用したい10個の設定をご紹介しよう。

 なお、検証にはAndroid 9搭載の「Pixel 3」を用いているが、機種やOSのバージョンによって詳細が異なる場合もあるので、ご了承いただきたい。

(1)「バッテリーセーバー」を有効にしよう
 Android搭載のスマートフォンでは、バッテリー消費を抑えるための「バッテリーセーバー」機能が利用できる。最新のAndroid 9の場合、バッテリーセーバーをオンにすると、一部アプリのバックグラウンド更新がオフになり、画面がオフのときに位置情報サービスが使われなくなる。

 機種独自の節電機能を備えているケースも多い。例えば「Xperia」シリーズなら、日常的に活用するための「省電力モード」と、災害時などに最低限の機能だけを残す「緊急省電力モード」が用意されている。手持ちのスマートフォン独自の機能がある場合には、その内容を確認して使いこなそう。

(2)バッテリーの最適化をオンにする
 Android 9では、同じく「バッテリー」の設定項目に「自動調整バッテリー」という機能が追加されている。これをオンにしておくと、スマートフォンがユーザーの利用傾向を学習し、使用頻度の低いアプリのバッテリー使用が自動的に制限されるようになる。

 初期状態で有効になっている機能だが、ふとした操作でオフにしてしまっている場合には、あらためて有効に切り替えておこう。

(3)バッテリー消費量の多いアプリを制限する
 バッテリーを浪費するアプリは手動でアンインストールしたり、不具合がある場合には、強制終了したりすることも重要だ。バッテリーの消費状況を確認するには、「設定」から「その他アイコン(画面右上にあるアイコン)」をタップして、「電池使用量」の画面に切り替えればよい。

 この設定画面から、よく使うアプリのバックグラウンドでの電池使用を個別に制限しても、バッテリー持ちの改善につながるはずだ。

(4)ディスプレイを調整する自動調整をオフにし、手動で設定
 ディスプレイ表示は、バッテリーを大量に消費しがちだ。特に直射日光下の屋外や、窓際のデスクなどでは、意図せずに画面の明るさが高くなり、バッテリー消費を早めてしまう。そういった場合には、「明るさの自動調節」をオフにし、「明るさのレベル」を小さく整えよう。

 ただし画面が極端に暗くなると、視認性が悪くなる。また、周囲の明るさが暗くなった場合に、調整を怠ると反対にバッテリーの消費が増えてしまうこともある。一般的な利用では「明るさの自動調整」はオンにしておく方がよい。バッテリー残量が少なくなったときの応急処置的な対策として活用するのがオススメだ。

(5)画面のスリープ時間を短くする
 同じくディスプレイの設定項目から、「詳細設定」内にある「スリープ」をカスタマイズしておきたい。画面操作をしていない際に、なるべく早く画面がオフになるように設定しておけば、うっかり画面をつけっぱなしにしたことによる余計なバッテリー消費を予防できる。

 また、Pixel 3のようにスリープ画面に情報を表示する「アンビエント表示」機能が備わっている機種では、こうした機能をオフにしておくことも重要だ。

「iOS 17.3」配信開始 「盗難デバイスの保護」など新機能も追加

Appleは1月22日(現地時間)、「iOS 17.3」を含む一連の製品のOSアップデートの配信を開始した。本稿ではiOS 17.3で提供される新機能とセキュリティ関連の更新を紹介する。

 なお、セキュリティ関連で古いiPhoneのOS(iOS 15.8.1、iOS 16.7.5)のアップデートも配信している。

「盗難デバイスの保護」
 新機能として、「盗難デバイスの保護」が追加された。登録してある自宅や職場、利用頻度の高い場所などから離れた場所での“一部の操作”で、Face IDまたはTouch IDによる生体認証が必要になる。

 これにより、iPhoneを盗まれ、パスコードも知られても、キーチェーンに保存したパスワードやパスキーを使われるなど、「アカウントやデバイスに致命的な変更を加えられる事態を阻止できる」としている。

 “一部の操作”は以下の通り。

  • キーチェーンに保存されているパスワードやパスキーを使う
  • Safariに保存されている支払い方法を使う(自動入力)
  • 紛失モードを解除する
  • すべてのコンテンツと設定を消去する
  • 新しいApple Cardを申し込む
  • Apple Cardの仮想カード番号を表示する
  • ウォレットで特定のApple CashとSavingsのアクション(送金など)を実行する

Apple Payでの購入は、パスコードだけで行える。

 「盗難デバイスの保護」を有効にした状態で自宅や職場から離れた場所で以下のような設定変更を行おうとすると、Face IDまたはTouch IDでの認証後、1時間の「セキュリティ遅延」が発生し、1時間後にまたFace IDまたはTouch IDで再認証する必要がある。

  • Apple IDのパスワードを変更する
  • Apple IDからサインアウトする
  • Apple IDアカウントのセキュリティ設定(信頼できるデバイス、復旧キー、復旧用連絡先など)を更新する
  • Face IDまたはTouch IDを追加または削除する
  • iPhoneのパスコードを変更する
  • すべての設定をリセットする
  • 「探す」をオフにする
  • 「盗難デバイスの保護」をオフにする

面倒そうではあるが、こうした操作を外出先で行うことはあまりないだろう。

 「盗難デバイスの保護」は初期設定では無効になっている。有効にするには、Apple IDで2ファクタ認証を使い、iPhoneでデバイスコード、Face ID、Touch ID、「探す」「利用頻度の高い場所」(位置情報サービス)を設定、有効化しておき、[設定]→[Face IDとパスコード]でパスコードを入力し、「盗難デバイスの保護」をタップし、オンに切り替える。

ミュージック
 プレイリストに友達を招待できるようになった。招待したメンバー全員が曲の追加、並べかえ、削除を行える。プレイリストのトラックに絵文字のリアクションを追加できる。

黒人歴史月間記念壁紙
 ロック画面に黒人歴史月間記念壁紙を追加。

改善点
 特定のホテルの客室のテレビにAirPlayでコンテンツを直接ストリーミングできるようになった。

 [設定]→[AppleCareと保証]に、自分のApple IDでサインインしているすべての端末の保証範囲を表示できるようになった。

 iPhone 14以降のモデルで、衝突事故検出の最適化を行った。

セキュリティ関連
 セキュリティ関連では16件の脆弱性が修正された。そのうち、WebKitの脆弱性は「この問題が悪用された可能性があるという報告を認識」しているとしている。

「Galaxy S24/S24+」発表 通話のリアルタイム翻訳や文字起こしが可能な「Galaxy AI」搭載

Samsung Electronics(サムスン電子)は1月18日、新型スマートフォン「Galaxy S24シリーズ」を発表した。この記事では、ベースモデルの「Galaxy S24」と、その大画面モデルとなる「Galaxy S24+」について、概要をお伝えする。

 米国における直販価格は、Galaxy S24が799.99ドル(約11万8400円)から、Galaxy S24+が999.99ドル(約14万8000円)からとなる(いずれも256GBモデルの価格)。

Galaxy AIで通話時の翻訳から文字起こしをサポート
 Galaxy S24シリーズ最大の目玉機能となるのが「Galaxy AI」だ。「モバイルAIの新時代へ」と題されたニュースリリースでは「デバイスで何ができるかから、自分が実現したいことを叶えられるツールという考えたへパラダイムシフトする」という同社の思いが込められている。

 Galaxy AIではまず通話アプリ内でリアルタイムに双方向翻訳が可能になる。対応言語は日本語を含む13カ国語。オンデバイスAIによる処理となるため、セキュリティ面にも配慮した仕様だという。電話でのコミュニケーションにおける言葉の壁を取り払った形だ。

 メッセージングサービスでもAIが有効になる。SNSの投稿やメールなどにおいて、文字を入力すれば翻訳アプリをまたぐことなく即時に翻訳することが可能だ。さまざまな言語でやり取りをする際、AIがシーンに合わせた最適なメッセージを提案する。キーボード上にいくつかの候補が表示され、その中から任意のものを選択するだけで済む。

 Android AutoでもGalaxy AIのチャットアシスト機能を利用できる。例えば、友人から「今どこにいるの?」とメッセージが届いたとき、チャットアシスト機能が現在地や到着予定時刻の返信を提案する。ただし、発表時点では日本語に対応しない。

 ボイスレコーダーでは文字起こしアシストにより、録音した音声の翻訳から要約までを行う。ノートアシストでは録音した内容のテキスト化だけでなく手書きのノートのように要点を分かりやすくまとめてくれる。タイトルや表紙の作成も自動で行うため、手動で作成、整理する手間が省ける。

 検索機能は「かこって検索(Circle to Search)」という名称に進化した。どのアプリでも円で囲むだけで、知りたい内容を検索できる機能だ。ホームボタンの長押しで検索エンジンのGoogleが起動し、検索したい箇所を丸で囲えば自動検索が開始される。囲い方は正確でなくてもいいという。なお、こちらはGalaxy特有の機能ではなく、Google標準機能がGalaxy S24シリーズにいち早く実装されたのだという。

カメラの撮影、再生、編集にもAIを活用
 アウトカメラはGalaxy S24とGalaxy S24+ともに約1000万画素の光学3倍ズームレンズ、約5000万画素の広角かつ2倍光学ズームが可能なレンズ、約1200万画素の超広角レンズで構成される。

 暗所撮影も強化され、暗い場所で動画を撮影する際、アウトカメラとインカメラの両方に搭載された高度なノイズ低減アルゴリズムにより、鮮明さを保ったまま明るい仕上がりになるという。

 編集サジェスト機能も実装した。撮影後に余分な反射のみを削除できるようになった他、撮影した写真の角度を補正し、不足した部分はAIで生成できるようになった。撮影後に人や物の位置を微調整することも可能になった。対象のオブジェクトのみを移動させると、元にいた場所の背景がAIで生成される。

 ギャラリーアプリでの動画再生時にもAIが活用される。インスタントスローモーション機能により、通常速度の動画でもよりスムーズで自然なコマ送りが行える。撮影した動画を長押しすると、インスタントスノーモーションがAIを利用して、動画の「動き」を予測し、追加で必要になるフレームを生成する。

 カメラアプリでの撮影から閲覧までを自然かつ立体的に表示できる。SNSにも最適化されているため、スーパーナイト、HDRの情報もSNSに引き継げる。撮影からソーシャルでの共有までをクリエイティブにサポートする。

その他のスペック
 Galaxy S24は6.2型の有機ELディスプレイを搭載。大きさは約70.6(幅)×147(高さ)×7.6(厚さ)mmとなっている。重量は約168gだ。

 Galaxy S24+は6.7型の有機ELディスプレイを搭載する。大きさは約75.9(幅)×156.5(高さ)×7.7(厚さ)mmとなっており、S24よりも一回り大きなサイズ感だ。重量はS24より約28g重い約196gだ。

 輝度はどちらも2600ニト、リフレッシュレートは1~120Hzの可変式となっている。

 プロセッサはどちらもQualcommのSnapdragon 8 Gen 3 for Galaxy。メモリはS24が8GB、S24+が12GBで、内蔵ストレージはS24が128GB、256GB、512GB、S24+は256GBと512GBのラインアップで展開される。なお、microSDスロットは両モデルともに非搭載となる。

 バッテリーの容量はS24が4000mAh、S24+が4900mAh、出力はS24が25W、S24+が45W。どちらもワイヤレス充電とワイヤレス給電に対応する。SIMはnanoSIMとeSIMを搭載する。

 カラーはチタニウムブラック、チタニウムグレイ、チタニウムバイオレット、チタニウムイエローの4色。フレーム部にアーマーアルミニウムが使用され、マットな仕上げとなっている。耐久性についてはどちらもIP68等級の防塵(じん)・防水性能を有している。

 この他、純正アクセサリーとして「Silicone Case」、手を引っかけて滑り落ちないようにするためのストラップが付いた「Standing Grip Case」、背面に好きな絵柄のシートを入れておける「Keith Haring Flipsuit Case」を用意している。

次世代ワイヤレス充電規格「Qi2」はコアにMagSafeの技術、2023年末に対応製品

スマートフォンなどを対象としたワイヤレス充電規格「Qi」の国際標準化を推進する業界団体WPC(Wireless Power Consortium)は1月3日(米国時間)、2023年にQi仕様の次期バージョン「Qi2」(発音は”chee two”)を発表することを明らかにした。Appleの「MagSafe」の技術を採り入れて、より安定して効率的なワイヤレス充電を実現する。今年のホリデーシーズンにQi2認証を受けた携帯電話や充電器が登場し始める見通し。

独自規格が林立していたワイヤレス充電の問題を解消するために2008年にWPCが立ち上げられ、挿せば充電できるUSB充電のように相互利用が可能なワイヤレス充電標準の実現を目指して「Qi」が策定された。当初は最大5Wだったが、2015年に最大15Wの供給に対応。Andoridスマートフォンから普及が進み、2017年の「iPhone 8」でiPhoneもQiに対応した。

ワイヤレス充電は充電器に置くだけの手軽な充電を可能にするが、位置ずれの影響を受けやすい。充電位置がずれると充電速度が遅くなったり、充電に失敗することもある。そこでAppleは2020年にiPhone 12/12 ProシリーズにMagSafeを搭載した。マグネットを用いて充電ケーブルや充電器とiPhoneの充電位置を合わせて固定することで、非接触の手軽さと位置ずれのない安定して高速な充電を実現した。

WPCによると、Appleが同社のMagSafeテクノロジーをベースに構築した技術基盤を提供し、他の加盟企業とともにQi2の核となる新しい「Magnetic Power Profile」を開発した。Qi2をサポートするAndroidスマートフォンで既存のMagSafe対応アクセサリーを使用できるようになるかは現段階で不明だが、MagSafeがiPhoneユーザーにもたらした快適なワイヤレス充電体験を幅広いモバイル機器の間で相互利用できる環境が実現しそうだ。

WPCによると、Qi2によって位置ずれに起因するエネルギーのロスを低減できるようになり、効率性が向上し、不安定な接続によるバッテリーの消耗も避けられる。一部の機器ではより高速な充電が可能になるという。また、安定して充電できる平面が必要な今日の規格では実現できない新しいアクセサリーが可能になり、ワイヤレス充電市場のさらなる拡大が期待できる。抜き挿しの際に端子やコードにストレスがかかる有線接続に比べてワイヤレス充電の機器は長持ちし、有線からワイヤレスへの移行を促す新規格の登場は電子廃棄物の削減にもつながるとしている。

スマートフォン年間出荷台数、Samsungが13年ぶり首位陥落、Appleが初のトップ

IDCの調査によると、世界のスマートフォン出荷台数で2023年にAppleがSamsungを上回り、初めて年間トップに立った。前回、Mobile Phone TrackerでSamsung以外の企業が年間首位になったのは2010年で、その時の1位はNokiaだった。

2023年のスマートフォンの出荷台数(暫定値)は11億6690万台で、前年比3.2%減だった。これは過去10年で最低の水準だ。世界的なインフレ、マクロ経済の減速を背景に、スマートフォンの買い替えに消費者が消極的になり成長が低下した。

メーカー別ではAppleが前年比3.7%増の2億3460万台、シェアは過去最高の20.1%だった。2位のSamsungは同13.6%減の2億2660万台でシェアは19.4%。Xiaomiが3位で出荷台数は1億4590万台(同4.7%減)だった。

IDC、2023年の世界スマートフォン出荷台数とシェア(暫定値、出荷台数の単位:100万)

Appleは上位3メーカーの中で唯一プラス成長を継続している。買い替えサイクルが長期化する一方で、プレミアム・デバイスが市場の20%を占め、さらに増加傾向にある。ハイエンド帯でiPhone人気は高く、下取りや無利子・分割払いなど顧客の買い替えを支援する充実したプログラムがAppleの強みになっているとIDCのナビエラ・ポパル氏は指摘している。調査結果は暫定値であり、「変更される可能性がある」としているが、1月16日にCanalysが公表したスマートフォン出荷台数調査結果でも、通年でAppleがトップとなっている。

Samsungの首位陥落について、ポパル氏はAndroidスマートフォン市場の多様化の影響を原因の1つに挙げている。2023年後半にTranssionとXiaomiの廉価帯製品が新興市場で大きく伸びた。また、制裁の影響を受けていたHuaweiが中国市場で競争力を高めており、ハイエンドの低価格帯でOnePlus、Honor、Googleが存在感を増している。

2023年は前年比3.2%減だったが、最後の第4四半期(10〜12月期)の出荷台数は3億2610万台で前年同期比8.5%増だった。近年の低迷から回復する兆しが見える。Androidプラットフォームを支えるGoogleが「Pixel Fold」を追加するなどフォルダブルが定着しており、さらに生成AIブームからスマートフォンのAI機能が注目を集め始めている。「全体として、スマートフォン分野は非常に興味深い時代に向かっている」とポペル氏は述べる。

IDC、2023年10〜12月期の世界スマートフォン出荷台数とシェア(暫定値、出荷台数の単位:100万)

XperiaでAndroid 14アプデ後にカメラが起動しないトラブルと対処法

Xperiaスマートフォン向けのAndroid 14アップデート。
海外ではすでにXperia IVシリーズにも提供が開始されています。

一方、1/16時点で国内で提供済みなのは楽天モバイル版のXperia 5 VとXperia 10 Vのみですが、早ければ今週中にも他のキャリア版やSIMフリー版へのアップデートも開始されそうな雰囲気です。

そんな中、このAndroid 14バージョンアップをしたXperiaユーザーよりカメラが起動しないという不具合が複数上がっていることが判明しました。

Reddit上で報告が上がっているもので、具体的にはAndroid 14アップデート後のXperia 1 Vでカメラを起動しようとすると上のようなエラーメッセージが表示され、カメラが使えないというもの。

Xperiaでは(特にSD8Gen1搭載機)では過度な発熱などで一時的にカメラが使えなくなる、という報告はよく見かけますが、今回の症状はこれとは無関係な模様。

また、同様の症状はAndroid 14アップデートをした他のXperiaでも発生している模様です。

Android 14アプデでカメラが起動しなくなった場合の対処法
ただ幸い、この問題には改善・対処法がある模様:

「設定」→「開発者向けオプション」→ 「クイック設定開発者用タイル」
「センサーがオフ」のトグルをオン(有効)に(つまりセンサーをオフにする、ということ)
要はアップデートの何らかのプロセスにより、もともと「オン(有効)」だった「カメラセンサーOFF」の項目が勝手にオフになってしまっていることが原因のようです。

ただ、特に広範囲に発生しているという感じでもないので、おそらくアップデート前の何らかの設定や環境に依存した問題である可能性が高そう。

いずれにせよ、自己解決できる問題なようなので、すでにAndroid 14アップデート済み、あるいはこれからアップデートをする方でこのカメラが起動しないというトラブルが発生した場合はまずこの設定をチェックしてみましょう。