スマホを正しく充電してますか?バッテリー寿命を延ばす充電方法とは

スマホの充電を繰り返すと、バッテリーが少しずつ劣化していくというのは有名な話ですよね。しかし一方で、充電の方法次第ではバッテリーの劣化を防げるということを知っていますか?

本記事では、スマホの最適な充電方法について解説します。「充電ができない」「充電が遅い」といったよくあるトラブルへの対処法についてもまとめているので、ぜひご一読を。

スマホはリチウムイオン電池を使ってる
毎日のように充電を繰り返すスマホには、リチウムイオン電池が用いられています。リチウムイオン電池はスマホだけでなく、パソコンやデジカメといった機器にも採用されており、充電可能電池として広く普及しています。

リチウムイオン電池とは?
リチウムイオン電池とは、化学反応を利用して電力を生み出すデバイスです。正極・負極間でリチウムイオンを交換することで、何度も繰り返し使用ができます。

リチウムイオン電池の特徴は、エネルギー密度の高さです。小型でありながらもたくさんのエネルギーを蓄えられるので、スマホを始めとする小型の電子機器とも相性が良いです。

リチウムイオン電池は繰り返し使用ができるというメリットがあるものの、無限に使い続けられるわけではありません。使い方にもよりますが、一般的に500回程度繰り返し使用すると電池としての寿命が訪れます。

充電によってバッテリーが劣化する理由
充電によってバッテリーが劣化する理由は主に2つあります。

①保存劣化:常時加わる負荷により、リチウムイオン電池が劣化していく現象。電池残量が0%もしくは100%の時、特に負荷が大きくなる。

②サイクル劣化:充電と放電の繰り返しにより、リチウムイオン電池が劣化していく現象。大きな負担をかけながらの充電と放電を繰り返すと、劣化が早まる。

保存劣化とサイクル劣化の両方について対策すると、バッテリーをより長く使い続けられます。

スマホを充電するときのポイント
普段何気なく繰り返しているスマホの充電ですが、より長く快適にバッテリーを使い続けたいのであれば、ちょっとしたコツがいります。ここではスマホを充電するときに心掛けたいポイントについて解説していきます。

残量が20%になったら充電
スマホを充電するタイミングとしては、バッテリー残量が20%程度になったタイミングがベストです。理由としては残量が0%の状態が長く続くと、バッテリーに負担がかかるため。

バッテリー残量0%の状態は「過放電状態」とも呼ばれ、バッテリー容量の低下を始めとする劣化現象を招きます。

スマホのバッテリーは残量0%まで使い切るのではなく、ちょっと早めに充電を始めるよう心掛けましょう。

充電は80%程度でOK
スマホの充電を終了するタイミングとしては、バッテリー残量が80%程度になったタイミングがベストです。

スマホの充電は、バッテリー残量が100%の状態になると停止し、満充電状態をキープする仕様になっています。しかしバッテリー残量が100%の状態は、内部電圧が高く保たれた状態でもあり、バッテリー容量の低下を始めとする劣化現象を招きます。

スマホは充電しっぱなしではなく、ちょっと早めに充電を止めるよう心掛けましょう。

充電中は電源を切る
スマホ充電中は本体の電源を切るようにしましょう。充電中に本体が動作していると、バッテリーに大きな負担がかかります。特にスマホの場合は操作をしていなくてもバックグラウンドで常時通信をしている時間が多いので、電源をつけているだけでも負担は大きいです。バッテリー容量を低下させないためにも、電源を切って負担を小さくするのが大切。

スマホを使いながら充電しているという人は、知らずのうちにバッテリーに負担をかけているので注意しましょう。

スマホの充電ができないときに見直したい4つのポイント
スマホを長く使っていると、

「あれ、スマホが充電できない!」

なんていうトラブルも稀にあります。

スマホが充電できないのは本体の故障の可能性もありますが、充電方法の誤りや充電器のトラブルも考えられます。

スマホが充電できないときは、まず下記の4つのポイントを確認してみましょう。

接触不良
スマホと充電器の接触不良が起こっていると、充電が開始されないことがあります。接触不良が起こる主な理由としては、スマホと充電器のコネクタ部の劣化です。充電器を何度も抜き差しすることでコネクタ部は劣化し、接触不良を起こす可能性があります。

スマホ側のコネクタ部の劣化であれば、本体の修理や交換が必要です。充電器側のコネクタ部の劣化であれば、別の充電器に交換することで直ります。まずは充電器を変えて、充電が開始されるかどうか確認しましょう。

充電ケーブルの断線
充電器のケーブルが断線していても、スマホの充電はできません。明らかな外傷がなくても、ケーブルが強く折れ曲がっていたりすると、内部が断線している可能性があります。

この場合もまずは充電器を変えて、充電が開始されるかどうかを確認する必要があります。

非対応の充電器
自分のスマホに非対応の充電器を使っていると、充電ができないことがあります。近年はサードパーティー(スマホ販売メーカー以外のメーカー)が販売する充電器も普及していますが、全ての充電器が全てのスマホに対応しているわけではありません。また前のスマホの充電器をそのまま使っている場合も要注意。

付属の充電器以外を使っているという人は、自分のスマホにきちんと対応しているかどうかを再度確認してみましょう。

一時的な動作不安定
本体のシステムが一時的な動作不安定を起こすことで、充電が開始されないこともあります。特に長時間スマホの電源を入れっぱなしにしていたり、アプリをたくさん立ち上げていたりすると、システムの動作不安定は起こりやすいです。

動作不安定を解決するためには、一度本体を再起動してみましょう。バッテリーが取り外せる機種の場合は、電源を切った後バッテリーを一度取り外してみるのも有効です。

スマホの充電が遅いときの確認したい4つのポイント
スマホを使っていると、

「最近充電が遅くなった気がする…。」

と感じることもあるでしょう。

スマホの充電が遅いと感じたときは、下記の4つのポイントを確認してみましょう。

充電周辺機器の出力が弱い
充電周辺機器の出力が弱いと、スマホ本来の充電速度が発揮されません。特にスマホ購入時に付属していた充電器を使っていない人は要注意。

たとえばスマホ本体の対応出力が2Aなのに対し、1A出力の充電器を使用していたら、1A出力の充電速度しか出ません。

スマホの対応出力と充電器の出力が合っているのかを、再度確認してみましょう。

スマホが熱を持っている
スマホが熱を持っていると、システムが「過剰充電」と判断し、充電が停止することがあります。特にスマホを操作しながら充電していると、よく起こる現象です。

スマホが熱を持っている場合は、まずは電源を切って本体を冷ましましょう。熱が冷めれば、充電は可能となります。

バッテリーが完全に空になっている
バッテリーが完全に空になると、充電が開始されるまでにしばらく時間がかかります。この場合は、充電器を挿したままスマホを放置しておきましょう。一定時間が経過すれば、スマホの充電が再開されます。

バッテリーの劣化
バッテリーの劣化でも、充電速度は遅くなります。最近はシステム上からバッテリーの劣化具合がわかる端末も多いので、一度チェックしてみましょう。

なお一度劣化したバッテリーを回復させることはできないので、あまりに充電速度が遅い場合は要交換です。バッテリー交換に保証がつく端末もあるので、メーカーのサポート内容を確認してみましょう。

充電方法別のメリット・デメリット
スマホの充電方法には、主に以下の3つがあります。
・コンセント
・モバイルバッテリー
・ワイヤレス

それぞれメリット・デメリットがあるので、自分に合った充電方法を選ぶのが大切です。

コンセント
コンセントから電源を取り、スマホのコネクタ部に充電器を挿すというもっとも一般的な充電方法です。付属の充電器を使う場合も、この方法となります。

メリット
・充電が安定する

デメリット
・コンセント周辺でしか充電できない
・抜き挿しを繰り返すことでコネクタ部が劣化する

モバイルバッテリー
モバイルバッテリーは充電器本体を別途充電しておくことで、コンセントがない場所でもスマホが充電ができるデバイスです。主に外出先でスマホを充電したい時に用います。

メリット
・外出先でもスマホが充電できる

デメリット
・モバイルバッテリー本体を充電しておかないと、スマホが充電できない
・抜き挿しを繰り返すことでコネクタ部が劣化する

ワイヤレス
最近はスマホを置くだけで充電ができるワイヤレス充電器も普及しています。ポンと置くだけというその手軽さが強みです。

メリット
・スマホを置くだけなので、充電が手軽
・充電器を抜き挿しする必要がないので、コネクタ部の劣化がない

デメリット
・スマホを正しい位置におかないと、充電が開始されないことがある

充電ケーブル・充電器を選ぶときのポイント
スマホを購入すると充電ケーブルと充電器はセットで付いてきますが、複数の場所で充電したいなどの理由で別途追加で購入したいというケースもあるでしょう。充電ケーブル・充電器を選ぶときは、以下のポイントを抑えておきましょう。

充電ケーブル
・長さ
充電ケーブルは長すぎても短すぎても不便です。長すぎると邪魔になるし、短すぎると充電をできる場所が制限されます。自分がコンセントからどれくらいの距離で充電するのかを把握し、ちょうど良い長さの充電ケーブルを選びましょう。

・強度
充電ケーブルの強度が不足していると、ちょっと踏みつけただけでも断線の恐れがあります。特にケーブルが床につくような場所で使う場合は要注意。より丈夫な充電ケーブルを求める場合は、ナイロンを採用した商品もあるのでチェックしてみましょう。

・USB端子の規格
USB端子の規格にはAndoroid端末に広く使われている「micro USB」やApple製品に広く使われている「Lightning」などがあります。USB端子の規格が自分のスマホに対応していないと、充電ケーブルはそもそも使えないので、購入時は誤りがないようきちんと確認しましょう。

充電器
・サイズ・重量
特に充電器を持ち運びたい場合は、サイズや重量も重要になってきます。自宅で使用するようであればさほど気にする必要はありませんが、外出先で充電したい場合はできるだけ軽量・小型のものを選んでおくと持ち運びに便利です。

・急速充電への対応可否
最近は急速充電対応のスマホが増えていますが、そもそも充電器が急速充電に対応していないと、急速充電はできません。スマホを早く充電したい場合は、急速充電に対応した充電器を選びましょう。

・充電できる回数(モバイルバッテリーの場合)
モバイルバッテリーを購入する場合は、スマホを充電できる回数も重要です。充電可能回数が多いモバイルバッテリーであれば、旅行や災害時といった長時間スマホが充電できないようなシチュエーションでも安心できます。ただし充電可能回数が多いほど、モバイルバッテリーのサイズは大きなる傾向にあるので、用途に応じた商品を選びましょう。

最近のスマホ充電事情
スマホの充電技術は、日々進化しています。充電速度が速くなっているのに加え、充電環境の利便性も高くなっています。

最近のスマホ充電事情についてみていきましょう。

充電速度をウリにしたスマホが続々と販売されている
スマホの充電速度は年々速くなっています。「速く充電したい」という需要は多くのユーザーに共通するので、メーカーも次々と急速充電をウリにした製品を開発しています。最近だと約30分でスマホをフル充電できる製品が話題となりました。

充電しながらバックアップをとれる
最近のスマホはパソコンに接続して充電することで、同時にバックアップが取れます。日常的にパソコンからスマホを充電するようにしておけば、万が一紛失や破損があった際もすぐにデータが復元できます。スマホのバックアップを取る習慣がない人は、ぜひ利用したい機能です。

車でもワイヤレス充電ができる
シガーソケットから電源を取ってスマホを充電できる商品はひと昔前からありましたが、最近は車でもワイヤレス充電ができる商品が発売されています。車載ホルダーにスマホをセットするだけで充電が開始されるので、スマホのナビ機能などとも相性が良いです。車をよく利用する人は、ぜひ用意しておきたいところです。

まとめ
スマホのバッテリーの劣化は避けられない現象ではありますが、充電方法を見直すことで長持ちさせることは可能です。また「充電ができない」「充電が遅い」といったトラブルも、充電方法の見直しで解決できることがあります。

正しい充電方法を理解して、スマホをより長く快適に利用しましょう。

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