ノートパソコンは年々軽量化が進んでいるものの、iPadの手軽さには敵わないと思っている方も多いのではないでしょうか。しかし今までは、iPadをノートパソコン代わりに使いたいと思っても、さまざまな問題が発生していました。
そこでようやく問題をクリアにしたのがiPadOSの存在です。今回は、過去のiPadと、操作効率を格段に進化させた現在のiPadとの違いを解説しながら、iPadをノートパソコン化させる便利な裏技をご紹介します。
■過去のiPadは、タッチパネル操作が必須
以前よりiPadには外付けキーボードを接続することができていたものの、画面操作に関してはタッチパネル操作が必須でした。純正オプションのスマートキーボードを設置したとしても、文字入力後の操作はキーボードから手を離して画面に触れる必要がありました。一見些細なこと
のように思えますが、頻繁に行うことで手も疲れてしまいます。この点からもiPadは、書類作成や文字入力に関しては非効率なアイテムであるといった印象をもたれていました。
また、他者とのデータのやり取りに使用することの多いUSBメモリに関しても、接続が困難でした。このように、iPadをノートパソコンとして使用するには多数の課題がありました。
■iPadOSの採用により、操作効率が格段に進化
iPadの操作効率を大きく変えたのが、「iPadOS」です。これまでのiPadのOSは、iPhoneなどと同じ「iOS」でした。しかし、iPad独自のOSを採用したことにより、ノートパソコンの操作性に近づいたのです。
ただし標準ではオンになっていない機能もあるため、自分で設定する必要があります。
■iPadのノートパソコン化
・マウス設定
マウスを接続する場合は「設定」アプリ内の「アクセシビリティ」→「AssitiveTouch」→「タッチ」と進み「AssitiveTouch」をオンにします。同画面より「ポインティングデバイス」グループ内の「デバイス」→「Bluetoothデバイス」をタップし、Bluetoothマウスとのペアリングを行いましょう。
標準設定では下記の動作が割り当てられています。
右クリック→AssitiveTouchのメニューを開く
左クリック→シングルタップ
・マルチタスクの強化
ノートパソコンのディスプレイ上では複数の画面を並べたり、複数のプログラムを同時に立ち上げて作業したりすることができます。iPadに関しても、マルチタスク機能が強化されました。「Slide Over」「Split View」といった機能が強化され、複数のアプリを重ねての表示や左右2分割表示がスムーズにできるようになりました。これにより、操作効率が格段に向上しました。
・USBメモリの接続
別売りのUSBカメラアダプタを購入し、iPadの充電ポートに差し込みます。USBドライブ接続後、画面下部の「ブラウズ」をタップし、さらに「場所」の下にあるデバイスの名前をタップすると、USBメモリ内のデータを表示させることができます。
また、別売りのSDカードリーダーを購入することで、同一手順によりSDカードのデータ読み込みも可能です。
今までのiPadでは、Apple製品以外との互換性が低いといった課題がありましたが、今回のバージョンアップによって大きく改善されたといえます。
■サブツールとして役立つiPad
2019年9月に発表された新型iPadのキャッチコピーは「どんなコンピュータにも似ていないコンピュータ」です。このことからも、iPadをタブレットとしての使用だけでなく、ノートパソコンの代わりになるツールとして促進したいといったApple社の意思が感じられます。
ノートパソコンも軽量化が進んでいるとはいえ、iPadと比べると重量があります。一方、スマホやタブレットは持ち運びには便利ですが、ビジネスシーンでの使い勝手に関しては優れているとはいえません。
しかし新型のiPadは、それら両方の良さを併せ持っており、さらに価格もiPad proより低く設定されているため、今後は手を出しやすい良質なサブツールとして需要が高まっていくことでしょう。
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